●被災地からのレスキューメール内容

一般社団法人「つなぐ光」

2011年05月15日 17:13

●被災地からのレスキューメール内容

他団体様のイベントに呼んで頂くのが続いていたこともあり、この2週間ほどはかなり慌ただしい日々でした。

また、先週から原発関連の「よろしくない」ニュースが続出している事も、「つなぐ光」には大きな影響がありました。

特に3号機の温度上昇の頃からレスキューの問合せが増えており、例えば午前中だけで20件ほどの電話があり、てんてこ舞いになる日もありました。

そんなこんなで、イベントに呼んでいただけました事とか、様々なご支援を頂戴しました事とか、ブログを書こうにも昼間は書けず、深夜に書こうと思っても、睡魔に負けている日々でもありました。

約1週間もブログを書かなかったのは、「つなぐ光」はじまって以来です。

忙しいことは善きことですが、もう少し余裕をもって、状況もお知らせできたらと願っております。

ということで、どんなレスキューが来ているのか、感じていただきたくて、少しご紹介してみます。

もちろん、電話も多く来ますが、ここでは、被災者さんのプロフィールを伏せたメール文章をご紹介してみます。

どれも、ここ数日に頂戴したメールです。



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(1)初めまして、こんばんは。

私は仙台市●●●在住のものです。

今回の震災では、居住地域は海岸より離れておりお陰さまで普段通りの生活をしています。

しかし、原発問題の件で色々と心配ごともあり子供の小学校や、教育委員会に訴え事をしても「大丈夫」の一点張りなのです。

宮城県は、復興に力を注がなくてはなりません。

私も、住み慣れた大好きな仙台がボロボロになり、大事な友人を亡くし、家も家族も無事なのに立ち上がれず、何も出来ない自分が情けなくて仕方ありませんでしたが、生きていくからにはまず、原発問題から逃げてはいけないと思い、色々と勉強し始めました。

どう考えても、子供たちの健康に良いわけはありません。

しかし、周りは震災前と変わらない生活でマスクをしていれば「風邪?」と聞かれる始末です。

友人に注意したほうが良いとメールしても「気にしすぎよ」とかえってきます。

共感してくれる人がいません。

寂しくて、悔しくて・・・。愚痴をいってしまい申し訳ございません。

こちらの事は、面識のないマイミクさんが親切に教えて下さいました。

私には●●●才、●●●才、●●●カ月の乳児がおり、子供達はこれ以上被曝させたくないという思いでいっぱいです。

ご支援頂けたらと思いますが、私の様な者は、対象外になりますでしょうか?

お忙しいところ、恐れ入りますが、ご回答のほどよろしくお願いいたします。


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(2)原発から100kmの茨城県●●●に住んでいます。

沖縄に自主避難したいと思いここにたどり着きました。

●●●才と●●●歳の子供が居ます。

母子疎開を希望してます。

まずはどのように手続きをするのでしょうか?

●●●の免許があります。

沖縄でお世話になりたいのですが、私も役に立てることはありますか?


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(3)仙台に住んでおり震災に遭いました。

住んでいた家は物はかなり壊れましたが建物は無事でした。

ライフラインが止まっているのと余震の恐怖から避難所に●●●週間ほどお世話になりました。

その後放射能から逃れたい一心で主人を残し子ども二人を連れてなんとか仙台を脱出し、1日がかりで親戚のいる●●●に行きました。

4月に入ってから東京に移動しました。

ただ、東京も放射線量はとても高くまったく安心できる場所ではありません。

さらに仙台でかなりの被曝をしているという前提からますます長期に住めるところではなく、一刻も早く離れたいと思っております。

仙台で震災に遭いなんとか仙台や福島から離れたかった、子どもたちのために安全な場所に行きたかった。

一生懸命動いたつもりですが叶っていません。

これからどうすればいいのか、毎日不安を抱えながらすごしています。

なんとかして子どもたちを放射能の汚染から開放してあげたいと思っています。

そのためにはそちらでお世話になりながら沖縄で母子3人の住居を探せたらと希望しております。

もし無理だとしても何がしかのご助言をいただくことはできないでしょうか?

どうぞよろしくお願いいたします。


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(4)助けて下さい。

東電の原発により被災した避難民です。

家族での避難を検討し始めました。

お力添えをいただけると幸いです。


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(5)はじめまして。

私は、福島原発から100km圏内の仙台市●●●に住んでいる●●●歳の娘の母です。

毎日原発と余震におびえて過ごしています。

実家は津波により流され、家族がなくなりました。

それに我が家の●●●m先まで津波が来ていました。

巨大地震当日も我が家の近くまで津波が来ている事も知らなかったのです。

沿岸部では津波の警告があったのかもしれませんが私の住んでいる所までは何の連絡や消防の呼びかけも何もありませんでした。

今思うとぞっとします。

新聞などで、津波を伴う大きな余震がまたあると記事に載っているのを見てからは不安でしかたありません。

沿岸部に何もなくなった今、次にまた同じような津波が来たらと思うと不安です。

主人も帰りが遅く、持ち家に娘と二人でいます。

周りも高い建物がなく、毎日のように避難のシュミレーションをしています。

いい加減疲れました。

仙台も放射線量が高いわけではありませんが、子供の事を考えると将来この子は大丈夫なのだろうかと心配になります。

夏になれば南風が吹くので今以上に放射線物質が飛んでくるのではないかと。

色々調べているうちにこちらのサイトにたどり着きました。

沖縄の恩納村に一度旅行で行きました。

とても綺麗な海・静かで太陽があたたかくて、時間がゆっくり流れている感じがして沖縄が大好きになりました。

疎開先が恩納村だったら心も穏やかになれるだろうなと思いました。

でも、私と子供2人きりで疎開するのはとても不安です。

主人には夏までに原発が落ち着かなければ疎開したいとは伝えています。

周りに母子で疎開している人は居ないのでどういうものかわかりません。

しかし、放射線物質を浴び続けている娘。

毎日が不安です。

内容だけでも教えていただけないでしょうか?

長文ですみません。


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(6)確認したいことがあり、メールしました。

自宅は、原発から60キロ弱の位置にあります。

沖縄県では、避難受け入れに罹災証明が必要だということですが、私のように自主避難したい場合は、受け入れてもらえないのでしょうか。

●●●歳の男児と●●●歳女児と私の3人での避難予定です。

しかも、自宅にて、濃い放射能を浴びています。

よって、一年間位は、避難していたいのです。

ちなみに、沖縄では、米などは、沖縄で作ったものを食べられるのでしょうか?

有機農など、食に関しては、どのようになっているのかも教えて下さい。

よろしくお願いします。


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(7)私としては一刻も早くこの場所から離れたいと思っています。

昨日主人と話しました。

主人は避難することには賛成なのですが、やはり遠い沖縄に母子3人で送り出すことに抵抗があるようでした。

●●●歳の息子はやんちゃでわがままなうえ、震災後、夜中に突然大声で泣き出したりします。

下の子はまだ●●●ヶ月になったばかりですし、2人一緒に泣かれたら私一人の手にはおえないだろうと思います。

見ず知らずの方の家に泊まることがストレスになり今精神的に不安定な息子がどうにかなってしまわないか、またホームステイ先の方に迷惑がかかるのではないかと心配しています。

こんな私たちは受け入れてもらえるのでしょうか?

主人も一緒に行ければ問題ないのですが、家を建ててしまったことや、津波で車が流されてしまったことなどがあり、今仕事を辞めるのは経済的に難しい状況です。

ただ、今の私達はこの場所を一旦離れてみることが必要だと思っています。

子供達の被曝量をできるだけ少なくしたいです。

そこで質問なのですが、いわきから沖縄へ行くには一度東京へ出て飛行機ですよね?

私と●●●歳息子、●●●ヶ月娘で行く場合渡航費はいくらくらいになるのでしょうか?

チケットの取り方など全く無知なので教えて下さい。

お忙しいのに申し訳ありません。

時間のある時でかまわないのでお返事待っています。


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(8)家族を説得して納得させるのに、時間がかかるようです。

避難とは難儀なことです。

私、計4回ボランティアで避難所でお手伝いさせていただきました。

まさか自分が避難民になるなんて信じがたいです。

つなぐ光の皆様のご健勝とご検討をお祈りしています。

また必要となりましたら、ご連絡差し上げたいと思います。

勝手なお願いですが、どうぞよろしくお願いします。


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(9)はじめまして。

仙台市●●●の母子家庭(私●●●歳・娘●●●歳)です。

津波の被害を受けたわけでもありませんし、住宅が倒壊したわけでもありません。

けれど、福島原発の事故が怖くて避難を考えています。

私の住む地区の水道水にはヨウ素、セシウム共検出されており、家庭ではセシウム除去の出来る浄水器など購入して対応しています。

子供を外に出すのが怖くて、保育園も雨の日には休ませています。

草花に触れさせる事も、散歩をする事もさせる事が怖くてたまりません。

これからの時期南風が吹き、ますます影響が出ると思われます。

早くどこかへ行かなくては・・・と思いはあるのですが、被災者といえない私たちを受け入れてくれるところがありません。

娘は、出生後毎日レントゲンを撮り、そのほかCTも数回受けています。

それゆえ、今回の放射能についてはかなり過敏になってしまっているのかもしれません。

自力での移住は、金銭的に現状では難しいです。

今日も福島のメルトダウンが騒がれています。

何か起これば、すぐにでもこの地を離れなくてはいけないと思っています。

このまま、これ以上状況が悪化しない事を祈るばかりです。

考えている間にも、不安が募るばかりです。

こんな私たちでも受け入れしていただけますでしょうか?


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(10)突然ぶしつけなメールで申し訳ありません。

私は宮城県●●●で震災に会いました。

小学●●●年生の娘がいます。

津波の被害は受けませんでしたが、東京の親戚を頼って上京しました。

仙台に戻るタイミングがつかめないまま、娘は小学校に入学しました。

しかし、ここも放射能が心配で学校に行かせてよいのか、給食を食べさせてもいいのか不安でいっぱいです。

娘はアレルギーがあるため体調が心配で、最近湿疹がぶり返し全身痒がっています。

こちらでの条件は満たしていないことは明らかなのですが、できることなら沖縄に避難できないだろうかと考え、相談に乗っていただけたらと思いメールしました。

お忙しいのにこのようなものを厚かましくもお送りする無礼をお許しください。


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(11)現在●●●市に住んでおります。

原発からは約60キロで、●●●歳の男の子、●●●ヶ月の女の子がいます。

避難、本当に迷っています。

子供のことを思うと今すぐにでも離れたい。

しかし、夫は仕事で同行はできず。

話し合いの結果、避難するのは良いが、離れての生活で子供に逆にストレスがかかるのではないか、との心配があるとのこと。

私が決定しないといけないのですが、普通に周りが生活していると、今一歩踏み出せず、甘えていますが背中を押していただきたいのです。

●●●市もかなりの汚染状況ですよね?

今後、ここに住むだけで被曝しつづけるのは良くないにきまっていますよね?

子供のために避難するのは非難されることではないですよね?

考えすぎておかしくなりそうです。

本当にお忙しい中、このようなメール、申し訳ないです。

誰かに、そこは危険だから逃げなさいと言ってほしいのです。。。


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(12)今の状況ですがほぼ屋内待避です。

必要以外は外出しません。

土壌汚染も怖いので●●●歳の息子も外では遊ばせませんし、●●●ヶ月の娘は生まれてから1度もまともに外に出すことも出来ずにいます。

息子は外で遊びたがって、それを私が止めて、言ってもわからない時は怒鳴りつけてしまい、泣かせてしまいます。

子供のためにしていることなのに悲しい思いをさせてしまって…本当に辛いです。

このままでは私の頭がおかしくなりそうです。

私と子供達だけでもしばらく福島県を離れて生活することを考えて、無料で受け入れてくれる他県の市営、県営住宅を探していましたが、全く知らない土地で母子3人で暮らすのは不安で、悩んでいました。

そんなこと言ってる場合ではないのですが…。


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(13)皆様には、こんなにも御心遣いと同時に御心配を頂き、これ程心強い事はありません。

本当に、感謝で胸がいっぱいになってしまいます

有難うございます

やはり子供の安全面が何よりも不安です

また、室内犬を連れての避難なので、そういった心配もあります。

余談ですが、原発は、いよいよメルトダウンが始まっているみたいで、Twitterやyoutubeで四六時中、情報をチェックして居る生活ですが、こんなに危険なことを隠し続ける政府にはこれまた絶句です。

情報をTVやラジオでしか得られない高齢者などは、今、どれ程危険な状況下にあるのか、全くわからないままの人たちがいっぱいおり、何とか本当の情報だけでも平等に知ることは出来ないものかと思いながら、日々過ごしております

どうか、皆様も今後の余震など、御身体にお気を付けてください。

資金等、めどが立ち次第すぐ沖縄の方に避難させて頂きたいと思いますので

どうかその節は、宜しくお願い致します。

感謝を込めて

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これらのメールを通じて、被災者さんの状況を少しでもお伝えできれば有難いです。

普通の生活だったのに、「セシウム除去の出来る浄水器」を使っての子育てなど、沖縄からは想像もつきません。

どうか、この方々のレスキューをご支援ください。

 ご寄付のお願い: http://tsunaguhikari.jp/donation

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さて、細かい集計が間に合ってませんが、多分、「ゆいまーるの杜」が溢れたと思います。

次は、ステイ先としてご提供して下さっている「県内に点在する民間中期住宅」を活用していく作戦に移ります。

さーて、データ処理作業・事務処理作業が煩雑になってきました。

このような混沌としている情報を整理するのが「得意」な方、どうか、ご協力ください!

何卒よろしくお願いいたします。

ありがとうございます。



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